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2015年3月19日木曜日

500km/h リニア新幹線試乗会参加

リニア中央新幹線の試乗に応募していたのが当選したので乗りに行ったという話題です。
私自身は飛行機・新幹線等の速達の乗り物にはあんまり関心もっていないんですけれど、移動手段として目的地に極力早くスムーズに着けるというものはあって当然ですし選択肢が増えるのは普通に良いですね。



個人的には東海道の行き来はレアですしプライベートなら各駅停車で時間かけて移動したい派なのでリニア開通しても利用頻度は低いと思いますが、短時間移動を求める時はあるかもしれない。
ならば、それがどんな雰囲気のものなのかちょっと知っておきたくなったんです。

今回は倍率どうだったのかなー 昨年末のは125倍だったそうですが、今回そこまで行ってない気もします。
だって第一希望がそのまま通ってたから^^

4月9日追記:28倍だったそうです。尚、次回の試乗会は6月9日〜12日に行われます。

ところで、大月駅からバスが出ていたんですけれどそれは「見学センター」に行くんです。
私も現地に着くまでココがわからなかったのですが、届いていたハガキには「実験センター」って書いてあるんですよねー
地図ではその箇所に「見学センター」があるのです。

まぁ、行けばかわるかなって、あんまり気にしていなかったのですけれど謎がとけました。
見学センターって、山梨県立見学センターで要は山梨県の施設。
試乗のために呼ばれたところは、JR東海の施設でホントに実験をやっているところ^^

と、いうわけでバス降りたところから実験センターの集合場所まで歩いていきます。近いです。

ちゃんと案内はあるので、迷うことはないです^^

でもこの表示でてるとこは社員通用口なので一般人には関係ないです。
ちゃんと矢印に従っていけばおっけー



※追記:現在はGoogleマップにリスティング追加されていますから参考にして下さい。

集合場所へは先ず当選ハガキを提示して入れてもらいます。
入り口で搭乗券の発行なのですが、予約番号と申込時の電話番号下4桁が必要です。
自宅の電話番号なんて覚えていないので大変焦りました(ノ゚ο゚)ノ

私は1人参加で申し込みしたのですが、どうやら2席キープということでした。
2席1組というか、1人で参加の場合は2席分の料金が必要です。
そう〜 これ、有料なんです。当選後に4320円事前に払っていました。
でも2席利用で開放感あったのでよかったですw

搭乗券発行してもらったあと、セキュリティチェックがあります。
荷物も中身を開けて見せる必要ありますし、金属類は外してループの中をくぐります。
飛行機のと同じですねー
足には骨折補助の金属プレートが大量に埋めこまれてるけれど大丈夫でした。

それから簡単な案内と映像見せられるんですけれどこれは短時間。そしてすぐ搭乗です。

ファミリーよりご年配夫婦の方が多かったんですけれど、平日ですからねー^^
車内は新幹線の広さはなかったです。席は2列2列だから在来線くらいなのかな・・・
段階的にはまだ実験車輌の範疇なんでしょうけれど鉄道会社らしく座席やその周囲のツクリはしっかりしています。


窓は飛行機くらいの大きさで小さいです。しかも2重窓で外窓・内窓の隙間空間がけっこう広いです。
そのあたりも飛行機と同じに感じましたけれど、そう言えば勢いよくトンネルに突入するわりに耳ツンは全くなかったです。機密性が高いんでしょうね。


時速500km/hって、特に何も感じなかったんですけれど
明らかに短時間で長い距離を移動しているので確かに速度はでていそうです。
浮上時に音が突然静かになってそこから別の音が始まるんですけれど、これは経験のない感覚でした。
車でも電車でも速度上げていってる乗り物の持続的に音ってあるじゃないですか。
それはエンジン音・モーター音や地上接地面との振動の具合とか諸々・・・ ところがリニアって途中でそれがふっ…と消えてしまうんです。飛行機の離陸は持続的なエンジン音あるけれどそういうのないし。

但し、揺れが酷い場所がいくつかありました。揺れというか振動・・・
タイヤで走ってる時は当然地上接地面からの振動ですが、浮いてから500kmに近づくにつれ別の振動が大きくなっていく感じがました。

上の動画で最後に見学センター前通過の映像を入れましたが、この時の速度は420km/hのようです。
また乗ってる時には気付かなかったんですけれど、資料を見ると標高400m〜800mまで一気に登っている区間があったみたい。。
動画とあわせて確認してみたところ上りの区間で500km/hまで速度上げているようですから既存の粘着式鉄道のように勾配に弱いというわけではないんですね。


まぁ、それよりも減速のGが・・・・
あとタイヤが接地するときのショックは飛行機と全く同じくらいの衝撃。びっくりするほどではないです。
運行までまだ10年少々あるので、接地ショックや振動は解決されていくのかもしれませんが、今でも問題ないと言えばそうなるのかな、
ビデオでズームしてモニター撮ってたからそう感じただけかもしれませんし、新幹線でこういうことしたことないのでもしかして既に新幹線くらいのレベル?


タイヤ出てきた時の衝撃(画面内の映像はCGですけれど音と同期していました)

試験試乗、どんなふうに走るのか知らなかったんですけれど、前へ2回後ろへ2回と繰り返し進みました。
なので試乗距離は100kmくらいだと思います。
その箇所のみの案内音声を切り取ってつなげてみました。

私自身は終始無言のまま環境音録音ですがPodCastやってた頃のノリで両襟元にマイクつけてて行動のあいだは止めることなくずっと録音していました。

最初の時速285km/hは東海道新幹線の最高速度、最後の320km/hは東北新幹線の最高速度ですから、この速度にピッタリあわせて走行というのはその速度なら余裕で設定できるという試乗者へのアピールですね。

と、いうか前へ後ろへそして振動で軽い乗り物酔い状態になりましたw
まぁ、ジェットコースター後と同じ感じ^^;
もちろんそこまでひどくはないです。単に寝不足なだけで・・・・

試乗で後ろ向きで走るのも大勢のチェックという意味では必要だったのかも。
4人向かい合わせにして移動とかも普通に行いますしね。

これは止まっている時の写真ですけれど試乗乗降をやっているところです。
なので、向こうにある背の低い建物が実験センター。
写真撮ってる場所と手前のもう一つの建物が県の施設です。

見学センターの中に展示してあるものですが、以前使ってた実車なんだそうです。
この車輌は中に入れますけれど、見学センターは入場料必要です^^
ジオラマとか実験デモとかその他の展示とか色々ありました✿

実験センターの中からだと近くで見れます。窓越しだけど

この実験線も開業時には利用するみたいですけれどトンネルばかりです。
開通しても全区間トンネルばかりでしょうね。
(この動画がとても参考になります)

ただ、車窓云々ってあまり関係ない乗り物だって実感しました。
これは時短のためのインフラですね。乗車時間の短さからして例えばコーヒーくらいは飲めるでしょうけれど駅弁は急いで食べる必要ありそうでちょっとせわしないんじゃないかな。
まぁともかく短時間で都市をショートカット「移動」に特化したインフラなので、これに車窓のような旅情的な要素まで求めるのはお門違い的なものかもしれません。

開業後は、その営業路線でデモ!…みたいに海外へアピール・売り込みとか経済的な面で日本に恩恵を与えてくれるモノになると思います。

新しい高速路線の建設って個人的には並行在来線の廃止・土地の過疎化が一番気になる部分ですけれどリニアはどうかな?

でもなんだかリニアって同じ鉄道ジャンルであっても目的そのものが違うので整備新幹線:既存の在来線の関係とはだいぶ異なるケース・対応が求められるんじゃないかなって思います。
だって県に1駅。停車駅は極端に少ないですからローカル間輸送の代替には向かず在来線と競合はしないです。
東海道新幹線と東海道線が平行して存在し、補完しあっていますが双方に需要があるわけですしね。
ただ、現中央線の優等列車(長距離速達列車)は運行区間が短くなったり見直し入るんじゃないかと思います。

優等列車と言えば東海道新幹線の速達性をやや落として(通過する列車を少なくこだま型を多くする)みたいな話も少し出ていましたけれど、確かに中央リニアが開通した場合に直接競合になるのは同社の新幹線なんですよね。

私自身は、最初にリニアに乗ったのが’89横浜博のHSST-05ですけれど、これは1センチ浮上・距離も515m(約2分)と短くて体験というには実感が全くなかったですが、10センチ浮上・500km/hで(多分)100kmくらいの距離を乗るともう明確に色々な部分が見えてきます。
地上交通云々について…嗜好の部分に変化はないけれど、この体験があるかないかでその視野はだいぶ違うものになるのは確かかな。

試乗で変わったこと。
最初に書いたとおり私自身は速達の乗り物には関心もっていなくって、一つ前にも書いたとおり並行在来線を直撃し地域交通の利便性を劇的に低下させてしまうなら整備新幹線計画中止/廃止でもいいんじゃ・・って思うくらいなんですけれど、リニアは・・・一言で言うとこれはアリだと思いました。
並行在来線にちょっかい出す存在ではなさそうですし移動手段を増やすだけ…というのなら歓迎です。

今までは日本でのリニア建設のメリットって海外への技術力アピール・売り込みだけなんだと思っていましたけれど、東京-名古屋-大阪を高速で、且つ在来線と駅乗り換え程度の手間で結べるのが大きいです。
試乗の際に手荷物検査等のセキュリティありましたけれど、開通以降もこれは行うのかな?

もし更に手荷物預けまで入ってしまったらそれはもう飛行機の手間と変わらなくなってしまうので魅力は大きく削がれますが、途中駅は券売機すらない簡素なツクリを打ち出しているくらいですから多分そういうのはないですね。

計画では12〜16両編成を1時間あたり5本。
試乗で見てた1両あたりの座席数で計算すると毎時4000人〜5500人の輸送力になると思うので、これなら東海道新幹線の補完として味方になるでしょうし航空路線に対しての競争力もありそうです。

つまり新幹線並にいつでも乗れて最短時間で目的地に辿りつけるインフラであるなら、それは多くの人にとってじゅーぶん選択の意味を見つけられると思います。
乗車時間も短くトンネルばかりですからここに車窓云々を求めるのはちょっと違いますしね。

私自身が移動を愉しみたい派なので、「トンネルばかりのリニア」ということで出てくるこういった意見はわからなくもないですが、時短に最適化されたシステムに旅情を求めるのは的外れだとも言えます。

規格の統一化という意味では新幹線の置き換えとして、本当は札幌・福岡にまで通すべきだとは思いますけれど現実的にそんな可能性はなさそうですね。
今後の人口減少・働き方の変化に伴い需要のパイは大きく減っていくと予想される中、東京-名古屋-大阪ですら採算性が疑問視されてますから他地域がそんなリスクだけしか見えない投資するとは思えませんし。。
なので次の世代で再検討する部分と言うか中央リニアができたあと例えば10年、20年、30年経過してから人の流れやビジネスの変化を見ての可否判断になるだろうと思います。
もしかしたらこの大動脈が新しい構造や変化をつくって想定外のところで発展が…みたいな。
そんな図面ひき直しの状況が起こる日本になってたらリニアも他JR各社が注目する商材になってるのかもしれません。



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