これは流れのみを簡潔にまとめただけでリファレンス的な情報量は全くありません。
でも逆に言うと、最低限これだけの作業でHDR Equirectangularが作れるということでもありますから、実際に使う機能はほんの一部のみということになります。
もちろんケースによっては、ここで紹介していない他補助機能等に救いを求めることもあるでしょうけれど
今まで何千枚も処理してきた経験上で言うと、そういうことあんまりないんです。。。
尚、使っているバージョンは古いです。
ですので現行バージョンと違いあるかもしれませんのでその点はご承知おきください。
尚、この記事に書いている作業は次の条件で撮影された素材の処理になります。
●デジイチを使用してのブラケット撮影。
●ここに書いている例での素材は水平4面撮り(12枚)ですが、水平6面でも更に天頂・天底撮りが含まれていても基本は同じです。
●事前に現像ソフトを用いてRAW→TIFFに変換しています。
PTGuiを起動
素材読み込み
画面にブラケット撮影素材をドラッグします。
Bracketed Exposuresウィンドウ(HDRの設定)
Align imagesを押すと別ウインドウ開きます。
プレスティッチ
OKを押すとプレスティッチが始まります。
尚、、普段使っている設定はこの画面の通りですけれどTrue HDRを選択すると32bitの.hdr拡張子のファイルが作成されます。後述の4枚出力時には更に.hdrの4枚も加わることになるのですが注意しなければいけないのは.hdrを.jpgに変換する作業と環境使いこなしに若干ノウハウも必要になるので結局のところ面倒で使う頻度はすごく少ないです。
Panorama Editor
短時間で終わって、Panorama Editor画面にプレビューが表示されます。
この時、画像が白く飛んでたり微妙にうまく合ってない画面になってることもありますけれど気にしなくて良いです。
またこのように上下反転したものがプレビューに出てきた時は〜 モニターを逆さまにしても良いかもしれませんが、作業上現実的ではないので画像自体に上下反転をかけて戻します。
Panorama Editorウィンドウの上部にあるメニューに 123 と書いてあるボタンがあるので、それを押すと補正のための小ウィンドウが出てきます。
Pitchに180と入力で上下反転が行えます。
また、撮影時の水平合わせがうまくなかった・三脚を立てていた地面の問題でまわしてる途中で水平がズレた…等の場合はこういう絵になってしまうことがあります。
でもこの程度なら修正可能範囲です。
Panorama Editorウインドウの上にある十字アイコンをクリックして・・・・画面上に薄く描かれている水平ラインを見ながら、画面上(水平ラインの上下付近)をクリックします。
ここはものすごくシビアですから本当に水平ラインの上下付近のクリックです。
上下のどちらをクリックするかは画像の水平がどちらにズレているかなのですが、これは感覚的な作業なので何度かやってみるとコツがつかめると思います。
この時の移動量次第では、天頂に穴があくこともありますが・・・
それは私は天頂取り出しできる別ソフトを使って修正しています。
※CubicConverterですが、もう過去のものです。
また、もしもメインの被写体にしたいものが画面内にあるのなら、先ずはセンターに持ってきてから水平調整を…という流れになります。
センターに持ってくる場合も十字アイコンを使いますが、センター合わせの際はとりあえず、左右のみを動かすイメージで、あくまで水平ラインをクリックです。
そのあと、垂直ラインに沿って水平ラインに対しての上・下をクリックです。
…と、文字だけでは全く伝わらないと思いますが、ここの作業はわりと感覚的なもので、いじっていればすぐわかると思います^^
話を前の方まで戻しますが、このプレビュー画面が明らかにスティッチ失敗と判断できる絵の場合は
Align imagesを押すところからやり直しです。
この際、気分的なものですがAutomaticのチェックを外して手入力で180を入れています(Fisheyeの場合)
そして、またプレステッチを試みますがたいていは2度目で成功します。
素材によっては更に数回やりなおさないと成功しないことがありますが、その都度アプローチを変えてスティッチを試みているので完全なNG素材でない限りは成功すると思います。
注意
尚、、成功していてもここの数字には注意して下さい。
プレステッチ完了後に170〜180の値が入っていればOKですが、200を超える数値が入っている場合はEquirectangularが作られても画像に歪が出てきていますし、その際の出力解像度も下がります。
この場合も再度プレステッチをやりなして170〜180に収まるようにします。
尚、Exposure/HDRタブ内にあるExposure Fusionで明暗部のバランスを調整(HDRブレンドの加減調整)することもありますが、ここを派手にいじるとアートっぽいHDRができてしまので使う時もほんの加減程度で調整しています。(アンダー寄りの木の葉と無数の木もれ陽のような絵の処理にメリットを感じています)
最終出力
諸々OKでしたら、書き出しに移ります。
デフォルトでは素材から得られた最高解像度としての2:1が数値表示されていると思いますが、基本そのままでかまいません。ただ、後作業を考慮して多少大きめに書きだしておくのはいいと思います。
拡大かけて解像度としての数字を大きくしても画質が上がるわけではありませんが、 Photoshop側で拡大するのなら今の段階で拡大しておいた方がほんの僅かだけ有利だからです。
尚、これはデジタル的に処理されるものですから512や1024で割りきれる数字が良いようです。
この画面では書き出すファイル形式や保存先の指定など設定しますが、Output項目まではわかると思います。
そして、Output・・・・
HDRを作るためにブラケット素材を飲み込ませたわりにHDRの箇所は何も選択できない状態になっていますがこれは気にしなくてオッケーです。
ここを有効にするには冒頭のBracketed Exposuresウィンドウ内でExposure FusionではなくTrue HDRを選択しておけば良いのですけれど、このOutput項目でのHDRというのは32bitの.hdrを出力します。
もちろん.hdrをいじるクオリティを求める場合があればTrue HDRを選択しておく必要がありますが、32bit画像の作業は慣れていないと効率が悪い上に逆に画質劣化を招きますし、全体的に作業時間を増やしてしまいますから私は個人的にはこのモードは滅多に使いません。
と、いうことでOutput>LDRのチェックボックス指定の部分に移りますが
Exposure fused Panorama …と、いうのはHDRとして調整・ブレンドされた最終出力を書き出すという意味です。 (デフォルトではここにのみチェックが入っています。)
ここに貼った画像ではその上にある Blend planesにもチェックを入れていますが
これはHDR合成を行わないもの個別に出力すると言う意味です。
素材は、、ブラケット撮影の -2.0EV・設定露出・-2.0EV 3種類の露出ですが、
このチェックを入れておくとそれぞれの露出で作られたEquirectangularを出力します。
つまり、この2つのチェック(Exposure fused PanoramaとBlend planes)で
HDRのEquirectangular + 各露出のEquirectangular、、計4枚が出力されることになります。
なんでHDRを出力させているのに各露出のも同時出力させてるのかはこちらの記事をご覧下さい。
以上で、PTGuiの流れは終了です。
これの前後の作業については上のリンク先の記事をご覧下さい。
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