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2015年5月22日金曜日

Photo Sphereを撮る意味

最近Photo Sphereの撮影にちょくちょく出かけていますけれど、ここであらためて自分がそうする意味や目的を考えてみました。

写真と言えばシャッターを押すタイミングやフレーミングその他にもレンズの選択・カメラ設定…etc、そこにはやっぱりカメラを操作する撮影者の存在があって主観的に進めていく一連の作業になりますけれど、VRのひとつとして生まれた円筒・球状の写真はインタラクティブに閲覧者が見たいとこを見れるようにするため環境提供素材が出発点なので作品性を前面に出す通常の写真とは意識を離す必要があります。

【Flash版】 ※環境次第ですがこのFlash版は現在の殆どのブラウザで表示されないと思います。


【Googleマップ投稿版】

もちろん表現の一つとしてトリックを仕込んだり心象を落し込んだり一般の写真と同じくツールとしては自由なんですけれど個人的にはそっちは関心もっていなくてひたすら環境提供に徹する方をやってきました✿

ただ、Googleストリートビューカーのように完全に自動化・機械的な作業をしてるのかと言うと、別にそうでもなくって
どのポイントを中心点にしようとか、球状写真の中の主題をどこに置こうとか言うことは必ず考えます。
ストリートビュー状態ではその部分はパラメータ的に無視されるのでわかりにくいですがノードを単独で開くとちゃんと主題を示しています。

人間が撮るこのての写真は(私の意識では)主観1:客観9 なんですけれど、この場合の”客観”というのがちょっと分かりにくいかもしれません。

言葉悪いですが自分のイメージを押し付ける意味での部分を主観と表現したら、それは比率として1。
残る9を客観とするわけですが、不特定多数誰が見てもフラットに見えて特にメッセージ性を感じ無いもの・・・
でも同時に情報量は持たせて閲覧者が欲している情報の受け渡しがスムーズにできるもの…という意味です。

主に絵画など芸術寄りのものでは写実主義・印象主義と区別されててわかりやすいですが、
ここで本題にしている系統の写真にそれを当てはめるなら主観(印象)1:客観(写実)9 …と表現したらわかりやすいかもしれません。

この写真… いじってはいけません絵画にしてはいけません。自分の嗜好や思想が写真に表れたら失敗です。
Googleマップは個人の作品発表の場ではない…ということは特に意識しておく必要があります。
但し、画面に映り込む大勢の人を消したい・純粋に空間/風景のみを投稿したい…ケースもあると思いますし、そういう方向性の絵づくりならナビとしてのスタンスは崩していないので個人的に大賛成です。

何れにしても、より客観へベクトルを向ける脚色として撮影場所の設定と次に説明するHDRが出てきます。

【HDR】
Photo Sphereの撮影は(デジイチの場合は)HDRが基本です。
被写体・対象物を適性な露出でおさえるために普段やってるカメラの操作って数字の上での話では、そう広くないフィルムや撮像素子の限られたダイナミックレンジという許容範囲内におさめる工夫であるとも言えます。

球状写真は太陽直視から薄暗い部屋の中までを1つの写真の中に収める必要もたまにあるのでHDRが前提なんですけれど、オールレンジカバーでつくった絵はやっぱり違和感出てきますから通常は-1.5〜+1.5の範囲を超えない程度に抑えます。場合によっては-2.0〜+2.0もアリですが^^
イメージ的にはこんな雰囲気て… 昼なら昼、夜景なら夜景っぽくして写真としての体裁は保つようにしています。



夜景HDR

主観・客観の途中でなんで急にHDRの話題が出てきたのかというと・・・環境提供素材として全景をカバーする球状撮影の意義と並行して各パーツをなるべく適正な露出で見せる必要からです。

不特定多数の受け手がいてその中の一部の人はこの写真からなんらかの特定の情報を受けたいと考えている
 でもそれが何なのか(画面のどこに存在するか)は撮影者にはわからない。 そういう認識です。

つまり、その必要な箇所が黒く沈んでたり白トビしていて情報の受け渡しができなかったら環境提供素材としては失格なんです。

これが、客観に徹するVR写真(Photo Sphere)の考え方で、一番重要な点。。。。

※ここがポイント 相違点
一般的には写真は画面から不要な情報を削ぎ落として主題をもちあげる一連の作業を行いますが
PhotoSphereは画面になるべく多くの情報をフラットな状態で詰め込むことを意識します。

この点だけ見ても明らかに写真の考え方が異なります。
ともかく自分の作品を提出しているわけではないという意識が必要になります。


上のは現像作業中の画面ですけれど、ブラケティングで露出を変えて3枚ずつ撮っているのがわかりやすいです^^
 しかも写真としてあまりにも飛びすぎ!という部分もあるのですが、HDR作成時のパーツなのでこのくらい離してしまいます。
何れにしても客観を攻めるために必要なことなんです。


昨日撮りに行っていた場所は自転車接触事故の多いブラインドコーナー
初めて走る方はここを減速せずに通りすぎようとします。

片側が谷で視界ひらけてると錯覚が起きるからだと思うんですけれど、相手(対向車)が見えない=相手からは自分も見えてない &実はマージンの少ない狭い道。
徒歩・自転車のみ通行可能の天端道路ですから公式ストリートビューはカバーしてませんが、事前にどんな様子か知ることができれば多少は注意深くなりますよね。



私自身、初めて走るコースは要所をストリートビューや写真で確認すること多いのですが、 今までアップした写真でアクセス多いのは天端道路関係のものなのでやっぱり幾人かは同じようにコース確認としてビジュアル的な情報も見ているんだと思います。

地道な活動ですけれど、そんな感じで地図補完していけるといいなって考えていて
コース云々以外に◯◯にある◯◯はこんなトコみたいな、、これは昔からあるVR写真の使い道ではあるんですけれどバーチャルお散歩?  なんか以前そう言われてた気がしますw


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